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【渡邉美樹 経営者目線】ワタミ「120億円」で反転攻勢!! 都議選「駅前演説は人流抑制に反する」 (2/2ページ)

 先ごろ、私はITコンサルティング会社「ITbook」の社外取締役を引き受けた。25年前の上場時に証券会社の社長としてお世話になった恩田饒名誉会長への恩返しと、ITの世界を勉強したいと思ったためだ。社外役員の役割は、客観性を持った経営の原理原則に沿って発言することだと思う。私も原理原則を言い続けるが、経営の判断にまで口を出すつもりはない。

 時に原理原則やあるべき姿に立ち返ることは重要だ。ワタミ株主総会では、昨今金券ショップで出回るのがあたり前となった株主優待券の制度を改めた。優待券はそもそも、株主がお店に足を運び、ご意見を賜るのが本来の目的でスタートさせた。ショップで換金されるのが目的ではない。本来の目的に即した形で優待券を継続し、配当は配当で、しっかり株主に貢献する、そうした基本姿勢を打ち出した。総論賛成各論反対もあるが、誠実にあるべき姿への理解を求める。株主優待券で株価を維持する企業もあるが本当の姿とは思わない。

 明治期に書かれた渋沢栄一の『論語と算盤』も変化の中での経営のあるべき姿を説いている。論語は「忠恕」(ちゅうじょ)の道を説く。企業はいかに誠実になれるか、道徳と利益を両立できる企業こそコロナ後に生き残っていく。

 政治家を卒業して2年になる。ビジネスには商品のように「実」があるが、政治は空気や人気など目に見えない「気」がすべてを左右する。実業の世界の方が私にはあっている。総論賛成なら各論までトドメをさし現実を変えていく。それが改革であり挑戦だ。 (ワタミ代表取締役会長 兼グループCEO・渡邉美樹)

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