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【榊淳司 マンション業界の秘密】恥ずかしい「マンション」という和製英語 英語では大邸宅の意味、とんだお笑いネタに (1/2ページ)

 先日、米国フロリダ州マイアミにあるマンションが崩落し、多数の犠牲者が出た。高層建築が、突然ガラガラと崩れるというのは日本では考えられないことだが、私は別の事象に注目した。それは「マンション」というワードが当たり前のように使われていたからである。

 マンションは完全な和製英語だ。英語のマンションはゲートから車で何分も走ってやっと館の玄関に着くような大邸宅を意味する。70平方メートル程度の3LDKや、ましてや25平方メートルくらいの部屋が1つしかない集合住宅の一室を表すものではない。

 業界の片隅で生きている人間として、私が恥ずかしく思うことの1つが、このマンションという名称である。

 調べると、1960年代から鉄筋コンクリート造の集合住宅のことをこう呼び始めたらしい。当時の不動産業者が、和英辞典から引っ張り出したワードなのだろう。

 木造の賃貸用集合住宅は「アパート」だった。それとの差別化を図るためで、不動産業者が原語の意味を正確に理解していたとは思えない。

 そもそも不動産業者は上っ面を気にする。私は長らく新築マンションの分譲広告の制作に携わってきたが、彼らが異常にこだわるのがネーミングだ。物件の名称が販売の好不調を左右すると本気で考えている。

 私の経験上、1つの物件の名称を決めるために100以上のネーミング案を出さされることは普通だった。だが、最終的に決まるのはいたって陳腐なものだったりする。

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