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【榊淳司 マンション業界の秘密】恥ずかしい「マンション」という和製英語 英語では大邸宅の意味、とんだお笑いネタに (2/2ページ)

 3年ほど前、私は拙著「限界のタワーマンション」(集英社新書)の取材で英国紳士に取材する機会を得た。その際、「ハウス」と「タワー」と「レジデンス」というワードがすべて含まれる、湾岸エリアにできた17文字のタワーマンション名を「どう思うか」と聞いてみた。

 その英国紳士はあきれ顔で「コンピューターが故障したんじゃないの。まったく意味が理解できない」と答えた。

 そもそもマンションという呼称すら恥ずかしい。しかし、日本ではそれが鉄筋コンクリート製の集合住宅の呼称として定着し、そのワードを使った法律さえ存在する。もはや「ガソリンスタンド」や「アフターサービス」と同じように日本語になってしまった

 実のところ、マンションというワードの語感は悪くない。だからこそ定着したのだろう。英語が母国語の人々にとっては、とんだお笑いネタかもしれない。

 日本には集合住宅の文化が芽生えつつある。そろそろ「マンション」を卒業すべきではないのか。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案・評論の現場に30年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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