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【バフェットの次を行く投資術】多くの投資家はコレができない…「安く買って高く売る」の真意

 バフェットが、師匠のベンジャミン・グレアムから教わった「重要な2つのこと」のうちの1つは「安く買って高く売ること」である。そんなこと当たり前じゃないかと思う読者も多いだろうが、グレアムやバフェットに言わせれば、ほとんどの投資家はこれができないから儲からないのだ。

 もう1つは「ミスター・マーケット」である。日本風に言えば「マーケット君」という擬人化した表現だ。

 グレアムはさまざまな材料で乱高下するマーケットについてこのようなたとえを用いている。

 例えば、マーケットに好材料があふれているときには上機嫌で社交的だ。株価もぐんぐん上がる。あれも欲しい、これも欲しいと色々なものを買いあさる。

 それに対して、悪材料が出て暴落でもしようものなら大変だ。突然、「この世は終わりだ」とでもあるかのような悲痛な面持ちで、引きこもる。そして高値で買いあさった品々をただ同然で売り払う。

 読者もこのような人間をよく見かけるであろう。

 こうした人々が人生を生きづらいのと同じように、このような投資家も投資を楽しむことなどできない。

 それではどうすればよいのか。グレアムがバフェットに教えたのは「マーケット君(市場)のことなど気にしないで投資をしなさい」ということである。

 バフェットもグレアムも「企業の価値」に投資するから、マーケット君(市場)がどのような値段(株価)をつけようとも、影響がないのだ。

 このことは、実は「安く買って高く売る」という冒頭の教えにも関連する。要するに、去年より株価が下がったから安い、あるいは上がったから高いということはあまり関係がないのだ。

 彼らは「企業の本当の価値」よりも安く買って「本当の価値」よりも高く売ることが、「安く買って高く売る」ことの本質だと述べているのである。 (人間経済科学研究所、国際投資アナリスト・大原浩)

 【2021年7月15日発行紙面から】

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