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【定年後 難民にならない生き方】「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」それぞれのメリット (1/3ページ)

 2020年7月にスタートした「自筆証書遺言保管制度」。これは遺言者自らが自筆で作成した遺言書(自筆証書遺言書)を法務局で保管し、預かる仕組みだ。

 遺言書はそもそも、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つに大別される。自筆証書遺言の場合、遺言書本文や氏名、日付などすべて遺言者本人がすべて自筆すること(財産目録はパソコンで作成してもOK)が条件となる。

 公証役場で証人と公証人の立ち合いのもと作成する公正証書遺言に比べると、自筆証書遺言は手軽で費用も抑えられるのが特徴とされる。従来の自筆証書遺言には紛失や廃棄、改ざんのリスクがつきものだったが、保管制度を利用すれば、こうした心配はなくなる。また、従来の自筆証書遺言に必要とされた裁判所の「検認」が不要となる。

 公正証書に比べると手続きが簡便で、公正証書ほどコストが発生しない。自筆証書遺言の保管制度は遺言書作成のハードルを下げるのに役立ちそうだが、利用状況を見ると2021年3月の時点で累計1万6721件(法務省民事局調べ)。

 一方、公正証書遺言の作成本数が2014年以降は年間10万件を超えていることを考えると、保管制度の利用はまだ少数派に留まっているようだ。この「自筆証書遺言の預かり制度」はどのような人・シチュエーションに向いているのか。司法書士のにしざわゆみ氏に活用のポイントを聞いた。

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