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【田村秀男 お金は知っている】“賃金デフレ”ひどくする消費税増税…経済無策でこれ以上若者たちの足を引っ張るな! (1/2ページ)

 東京五輪では日本の若い力の活躍でメダルラッシュ、新型コロナウイルス感染拡大の重苦しい空気を吹き飛ばす。そこで政策当局には若者に代わってもの申したい。経済無策で日本を明るくする若者たちの足をこれ以上引っ張るな、である。

 五輪をテレビ観戦しながら、なぜ体験したことも、知識もないスポーツに惹(ひ)きつけられるのか、それは私たちが生きる世界の縮図なのだと考える。自由市場経済では、万人が平等に働く場やビジネスに参加する権利を持ち、公正なルールのもとで切磋琢磨(せっさたくま)する。22歳の堀米雄斗選手や、13歳の西矢椛選手が制したスケートボードのように失敗しても次の機会で挽回のチャンスが与えられる。

 だが、社会に目を転じると、今の若者や働き盛りの世代は総じて恐るべきハンデを負っている。自身の才覚や努力以前に、所得を増やせる環境が貧弱になっている。

 物価は悪しき政治によって押し上げられ、賃金は下げられる。希望する仕事につける機会が小さくなる。そんな経済では、就職してがんばって働いて伴侶を得て家庭を築き、マイホームを建てて、子育てに励むという、ごく当たり前の人生の方程式が日本の若者全体に行き渡らない。

 そんな現実を投影するのが本グラフである。20歳代後半から40歳代前半までの年齢層ごとの平均月給を2008年、18年、20年と推移を追った。18年は10年前の08年に比べて、25~29歳で9900円、30~34歳で4500円増えたが、35~39歳は8300円減、40~44歳が実に1万9000円と激減した。08年9月にはリーマン・ショックがあり、同年平均値がかなり下がったのだから10年後にそれを上回るのは当然なのに、30歳代半ば以降の働き盛り、子育てピークの世代の給与所得が下がっている。この現状をみると、結婚適齢期の世代が先行きを不安視して、子作りに慎重になるのは無理もない。

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