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【榊淳司 マンション業界の秘密】変わりゆく大阪・船場、東京・東日本橋…オフィスビルが次々とマンションに建て替わる理由 (1/2ページ)

 東京で言うと山手線に相当するのが、大阪の環状線。その環状線の内側の真ん中あたりは「船場」と呼ばれるエリアになる。地下鉄の駅で言えば「淀屋橋」「北浜」「本町」などである。

 そこは伝統的な「商いの町・大阪」の中心エリア。大企業はあまり多くないが、中小企業のオフィスが集まっている土地柄であった。

 ここ10年ほど、その船場エリアで古くなったオフィスビルが猛烈な勢いでタワーマンションに建て替わっている。どういうことなのか。

 1つには、ビジネスの街としての大阪のパワーがかげってきたということ。東京への一極集中の反作用として、大阪の経済力が相対的に下がってしまったのだ。

 ただ、大阪の街には新型コロナの感染が広まる以前の2019年までは活気が感じられた。キタとミナミの繁華街には、インバウンドがあふれていたのだ。しかし、現在は見る影もない。

 コロナが世界的に収束すると、大阪には再びインバウンドが戻ってくるのだろうが、以前の勢いを取り戻すにはそれなりに時間がかかりそうである。

 一方、東京では昭和通りより東側の日本橋エリアが、大阪の船場のように中小企業を中心とした「商いの町」である。

 このエリアでも中小のオフィスビルが次々とマンションに建て替わっている。規制が厳しいせいか、タワーマンションは見かけない。

 この東西の両エリアの中小企業は、流通系が中心である。つまりは中小の商社や卸売業。ここ数十年の流れとして、店舗の大規模化やネットの普及で、メーカーと小売りをつなぐ流通業は衰退産業に位置付けられている。

 そこに新型コロナの感染拡大が直撃した。多くの人が外出せずとも買い物ができるネット通販を日常的に利用するようになった。流通業の存在価値はますます薄まったのだ。

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