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【榊淳司 マンション業界の秘密】異様だった都心の湾岸中古需要…コロナ特需が終わった後は長い停滞期か (1/2ページ)

 都心のマンション市場はここ1年ほど「コロナ特需」と呼んでいいほど、よく売れた。特に湾岸の中古タワーマンションへの需要は、ちょっと異様なほどだった。価格もそれなりに上昇した。

 新型コロナの感染拡大によってテレワークが常態化。多くのサラリーマンが在宅勤務用の「広さと部屋数」を求めて、すぐにでも引っ越しできる中古タワマンの購入に走ったのだ。

 しかし、その動きもどうやら一巡した気配がうかがえる。買うべき人は、ひと通り買ってしまったのではないか。最近、中古市場の動きが鈍っている。

 コロナによって旅行や外食などが制限され、余暇をもてあました富裕層による都心の超高額なマンションあさり…とも言うべき億ション需要も、一服したような感じだ。何よりも、価格が上がり過ぎている。場所によっては、あの平成バブル期の価格水準を上回ってきた。さすがに異常である。

 そもそもマンション市場におけるコロナ特需とも言うべき動きは、需要の先食いであった可能性が高い。「2、3年以内に買おう」と考えていた人々が、テレワークが始まったことによって「それなら今すぐ」と住宅購入に走ったのだ。

 危惧されていた東京五輪は、ほぼ無事に閉幕した。マンション市場は「五輪後」の展開を目指すが、コロナがいつ収束するのか見通せないのが厄介だ。

 ワクチン接種が進んだとしても、日本社会はもはやコロナ前と、同じような状態には戻らないと考えるべきだろう。リモート化が進んだ業務スタイルなどは、コロナ後も続けられるとみていい。その方が無用なリスクを避けられ、勤務という形態においても合理的であることに多くの人が気づいてしまった。

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