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【榊淳司 マンション業界の秘密】悪徳理事長の組合私物化をチェック 500戸のマンションなら“好きなように使える”2億円 (1/2ページ)

 私は一般の方々からマンションに関するさまざまなご相談を承っている。大半は「このマンションを買っていいですか」という質問。ただ、一定の割合で「ウチの管理組合は…なのですが、どうしたらいいでしょうか」というご相談がある。

 実は、日本の分譲マンションは、たった70年ほどの歴史しかない。マンションの管理について定めた区分所有法という法律は、施行から60年弱が経過して制度疲労を起こしている。何度か、つぎはぎ的な改正が行われたが、根本的な問題を解決するには至っていない。

 区分所有法の決定的な弱点は、その前提にある。それは、分譲マンションの区分所有者はすべて善意の人々であるというところに立脚しているのだ。

 これは基本的に民主主義の原理に通じる。民主主義は、選挙民が自らに対して善なる所業をなすであろう政治家を代表に選ぶということを想定にしている。しかし、政治家たちは往々にして選挙民に約束したことを果たさず、自らの利益を優先させる。

 マンションの管理組合でも同じことが起こる。少なからぬ理事長が「区分所有者の利益のために」と言いながら、自分のフトコロを肥やす行為にいそしんでいる。

 管理組合の運営は、基本的に利権である。例えば、500戸のマンションなら管理費や修繕積立金で年間2億円程度の予算を執行する。その2億円をどう使うのか、ということについては、現行の区分所有法では実質的に理事長の意思に委ねられる。

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