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【榊淳司 マンション業界の秘密】中国発・大手不動産破綻危機、日本のマンション価格下落の引き金になるか (1/2ページ)

 中国の大手不動産会社が破綻するかどうかで世界中の注目を集めている。多くの人の記憶に残るのが、2008年のリーマン・ショックだ。あの時は世界中の金融システムが、一時的に機能不全に陥ったかのようだった。

 今回は中国発のクレジット・クランチが起こるのか。それは今のところ何とも言えない。世界の金融システムはそのリーマンの経験を経ているので、同じ軌道をたどることはないだろう。しかし、違う面で世界経済へショックを与える可能性は十分にある。

 それによって日本のマンションの価格が下落する可能性はあるのか。私は十分にあり得ると考える。理由を説明しよう。

 新築でも中古でも、マンションの価格は基本的に需要と供給の関係で決まる。価格が下がるとすれば、それは現状の価格で売れなくなったときだ。

 どういう場合に売れなくなるのか。大きくは2つ。第一には、日本経済がはっきりと不況に見舞われたときである。人々は自分の収入や仕事の先行きに不安を感じるときに、長期返済のローンを組んでまで物件を買おうとはしない。

 次は、金利が高くなったときである。あるいは、住宅ローンの審査が厳しくなって、融資が下りない場合だ。これは「金融引き締め」という状態。景気が良くなりすぎて加熱しそうな時に取られる金融政策だ。

 世界経済は20年から新型コロナの感染拡大という予想外の事態に見舞われた。もちろんこれは経済にとってマイナス。そこで各国ともに金融を緩和して、経済が失速しないように努めた。

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