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【渡邉美樹 経営者目線】抗原検査済み従業員が接客「ワタミ安心宣言」 岸田首相への期待と不安 (1/2ページ)

 岸田文雄首相が、総裁選で掲げていた「ワクチン接種証明の活用と検査の無料化・拡充」に外食業界としては期待したい。

 緊急事態宣言の解除に伴いワタミは会社負担で抗原検査を行い、陰性を確認した従業員が接客するなどした、独自の「ワタミ安心宣言」を発表した。検査費用をはじめ安心への投資に月額約1000万円の費用をかける。全面解除といっても時短要請は続く。営業時間を区切る考えは、エビデンスも不明確だ。要請を守っていない飲食店も多く、不公平感が増しておりこれを機にやめるべきだ。

 「第6波」は来ると想定して今こそ合理的な準備をすべきだ。野戦病院のような臨時施設を建設し医療体制を拡充し、治療薬の開発を急ぐべきだ。その上で、検査拡充やワクチン接種証明書を活用し経済をまわすしか、人類とコロナの共存はありえない。即座に国会で必要な立法措置を行うべきだ。

 一方、首相の方針で不安なのは、数十兆円規模の経済対策をはじめ、かなりの財政出動を主張している点だ。財政破綻の危険性をどう考えているか、日銀の出口戦略も含め、明確な見解を提示してほしい。

 私はコロナ以上に財政破綻は国民を苦しめると警告し続けている。年々増える年金をはじめとする社会保障費にも向き合うべきだ。財政再建に向けて「30年再建シナリオ」のようなものを作成して理解を求めるようなことも必要だ。本来耳の痛いことも言うのがリーダーだ。この国の借金体質は持続可能ではなく、いずれ破綻することは元銀行マンの首相ならわかっているはずだ。

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