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【榊淳司 マンション業界の秘密】金融緩和の縮小が招く株安、世界同時「不動産安」を誘発 市場支配した幻想が吹き飛ぶ可能性 (1/2ページ)

 今、東京の都心や湾岸、城南エリアのマンション価格は高い。2015年頃から本格化した価格高騰はまだ収まる気配がない。

 メカニズムは割合単純だ。最初に新築マンションが上昇。13年頃から価格が上がり始め、原因は人手不足による建築費の高騰であった。

 そこに同年4月、日本銀行総裁に就任した黒田東彦氏が始めた異次元金融緩和が加わった。住宅ローンの貸出金利が下がり、審査が緩くなったことで消費者は物件を買いやすくなった。

 だから、多少値上がりしたマンションでも、何となく売れた。同年9月には東京五輪の開催が決まる。販売不振にあえいでいた湾岸エリアのタワーマンション(タワマン)は、これによって一気に販売が回復した。

 15年頃には中国人による「爆買い」が発生。都心エリアのタワマンは飛ぶように売れた。新築が動くと中古も上がる。マンション市場は全体的に上昇基調となったのだ。

 同時に、東アジアが震源となり、世界的に不動産購入が一種のブームになる。人民元はもちろん、ドルやユーロ、円までも大幅な金融緩和で「カネ余り」状態になった。そのマネーが株や不動産に流れ込んだ。

 言ってみれば、世界同時的金融緩和が、世界の株価と不動産の高騰を招いたのだ。

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