記事詳細

【榊淳司 マンション業界の秘密】腐敗もすれば派閥抗争も起きる管理組合 所有者はよくよく注意すべし (1/2ページ)

 選挙の季節である。18歳以上の日本国民は、国会へ送り出す自分たちの代表を選ぶ。

 民主主義という制度は、英国の首相であったウィンストン・チャーチルが「最悪の政治形態」と嘆いた政治システムだ。しかし彼は、その後に「他に試みられたあらゆる形態を除けば」と付け加えている。

 実のところ、マンションの管理組合も、この民主主義の原則で運営されている。その基本となる法令は区分所有法である。

 区分所有者(各住戸の所有者)は理事という代表を理事会に送り出す。理事の選出は順送りの当番制でも、立候補を認める選挙制でもよい。そういったことは各管理組合が管理規約で定めることになっている。

 理事の中から管理者(通常は理事長と呼ばれる)を互選する。理事長は総理大臣で理事は国会議員だと思えばよい。区分所有者は国民だ。

 理事会の仕事は、国でいえば内閣と国会。つまりは行政と立法。日常的なマンションの運営や予算案の作成、決算報告。そしてマンション内のさまざまなルール作り。

 予算と決算は区分所有者全員に投票権がある年に一度の総会で承認(ごくたまに否決)される。これは出席過半数で可決。ただし、投票率は50%以上必要。

 区分所有者が毎月負担している管理費や修繕積立金は、税金みたいなもの。それをどう使うかを決めるのが予算案。どう使ったかの確認が決算だ。

 管理組合の基本的なルールである管理規約の変更には全区分所有者の4分の3の賛成が必要。これは、日本における憲法の改正並みにハードルが高い。ご存じのとおり、憲法の改正には衆参両院で3分の2以上と国民投票で過半数の賛成が必要だ。

関連ニュース