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【榊淳司 マンション業界の秘密】「コロナ特需」の背後に透けるチャイナリスク マンション市場、2013年以来の金融緩和で局地的バブル状態 (1/2ページ)

 そろそろ「コロナ後」を想定し始めるときかもしれない。

 私のテリトリーである首都圏のマンション市場は、コロナによって大きな変化が生まれた。それは「コロナ特需」と呼んでもいいものだった。

 テレワークの普及によって生まれた「広さと部屋数」への需要である。例えば、学齢期以下の子供を育てている家庭では、在宅勤務を行うための独立スペースが必要とされた。リビングで作業はできても、会議や打ち合わせがやりにくいからだ。

 これにより「もう1部屋、あるいは2部屋多い住まいへ引っ越さなければ」という住宅需要が起こった。

 さらに、1人10万円の給付金などのバラマキ政策が、日本社会全体をカネ余り状態に導く。

 こういった事象は当然、市場での価格変動に影響する。都心エリアのマンションは新築も中古も値上がり傾向にあり、それは今も続いている。

 では、「広さと部屋数」を求めて多くの若年層ファミリーが退去した後の賃貸住宅はどうなったのか。東日本不動産流通機構(レインズ)のレポートによると、首都圏の賃貸住宅の成約件数は、コロナ以前と比べて減少傾向がうかがえる。中古マンションの売買件数が異様に増えたことの反作用である。

 一方、賃料には有意な変化が見られない。コロナ禍といえども、全体的な個人所得水準に大きな変化が見られない以上、賃料も動かないのだろう。

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