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【榊淳司 マンション業界の秘密】不況下で人材を吸収する不動産業界 社会のセーフティーネット的な役割 (1/2ページ)

 私はもう35年以上も不動産業界の周縁で生きている。ひと口に不動産業といっても、家賃5万円のアパートの賃貸仲介から、数百億円のビルの売買まで、それこそピンキリの世界である。

 日本のマンション業界は、新築物件の開発・販売から中古の流通仲介や管理までバラエティー豊か。しかし、それぞれのノウハウはかなり異なる。例えば、新築の販売に携わる営業マンは、流通仲介に関する知識をほとんど持っていない。

 業界内の人の動きは激しく、最近、大手財閥系の流通系企業から大量の人員が流出したことが話題になっている。それこそ体育会系のゴリゴリ営業をやっている会社だ。流出した人員はどこへ流れるのだろう。

 不動産業界というのは、学歴や職歴に恵まれなくても、やる気と元気と根性があって、多少の才覚があれば頭角を現せる。「のし上がってやる」なんて野望を持っているタイプにとっては、悪くない業界だと思う。人間的な魅力がちょっと…という者でも、時に大きな成功を得られる可能性がある。

 この業界で必要とされるのは宅地建物取引士という国家資格だが、さほど難しくない。内容は法律関係がほとんどで、一部が建築関連。理系でも一級建築士を持っているような人は苦労せずに取得している。

 不動産というのは、究極的には土地である。ほとんどの建物はいつか朽ち果てて、最終的には取り壊される。だから土地の価値を見極めることが重要である。

 これも、小難しい理屈を理解する必要はない。誰もが住みたいとか、使いたいと考える土地に価値がある。そうでない土地には価値がない。

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