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【お金は知っている】円安・デフレ不況は最悪だ! 岸田政権は何よりも脱デフレ・国内投資活性化策に全力を (1/2ページ)

 円の対ドル相場では、円資産の金利からインフレ率を差し引いた実質金利がドルの実質金利を上回るのは円高要因だが、逆に円安に振れる傾向が強くなっている。折悪く、石油価格の高騰と重なり、家計や企業の負担が余計にかさむ。「悪い円安」が進行する。

 ドル資産の実質金利から円資産の実質金利を差し引いた日米実質金利差について、日米の10年もの国債金利と消費者物価上昇率を元に算出すると、2013年後半から20年前半まで、ほぼ一貫してプラスだったが、20年7月に逆転して以来マイナス幅は1%台から急速に拡大し、最近時点では4%前後に広がっている。円の実質金利のほうが大幅に高いと円高になる市場法則がきかない。

 米実質金利の低下は金利よりもインフレ率の高騰によるもので、米消費者物価上昇率はこの10月に6・2%となった。日本の上昇率は0・1%にとどまっている。

 問題は今後だ。米連邦準備制度理事会(FRB)は11月初め、国債を大量購入して国債金利を低めに維持する量的緩和を徐々に先細りにする「テーパリング」に踏み切った。さらに来年にはインフレを抑制するために利上げに転じる姿勢を示唆している。この結果、米実質金利は今後、マイナスからプラスに転じる公算が大である。

 対照的に、日本はデフレ圧力が強く、インフレ率は上がりにくい。日銀は景気低迷が深刻化している以上、異次元金融緩和政策を継続せざるを得ないので、日本の実質金利はゼロ%以下の現状水準が今後も続くとみられる。そうなると、米実質金利が日本よりも高くなる。円安と石油高騰が続くなら、国民所得の対外流出は一層激しくなる。物価は高いのに、賃金は低くなる結果、デフレ不況がこじれにこじれる。

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