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【エネルギー危機】無謀な「脱炭素」で英国はガス危機に 電気代高騰、停電頻発…日本は大丈夫か (1/2ページ)

 英国は「脱炭素」政策を強力に推進し、風力発電所を大量に建設してきた。その一方で、石炭火力発電は大幅に縮小してきた。原子力は規制コストの上昇に直面し、遅々として進まなかった。

 そこにきて、この夏は風が弱く、風力発電の発電量は低迷した。このため、天然ガス火力発電はフル稼働、ガスは乏しくなって、価格は高騰した。

 発電燃料であるガス代が上がったことで採算が取れず、すでに47社の電力会社のうち22社が破綻した。ガスを原料とする肥料工場も採算割れで操業停止に追い込まれた。副生物の二酸化炭素を食品保存目的や添加物として利用する食品工場も操業が滞った。

 保育園では、ガス価格が高騰したために暖房を節約する。ついては「子供たちに厚着をさせてください」と保護者に連絡があった。これでは子供の健康を損なうとして苦情が相次いでいる。

 英国では貧しくて暖房をつけられず、厚着をして過ごす「エナジー・ポバティ(エネルギー貧乏)」が以前から社会問題になってきた。今年の冬も数百万世帯が暖房を節約して過ごすことになりそうだ。

 この11月に、英国は国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を主催したが、たまたま風が吹かず、風力発電は5%しか稼働しなかった。そのため、ガス火力発電所をフル稼働し、フランスなど周辺国からも電気を買い集めたが、それでも足りない。

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