和歌山“たま駅長”、経済効果11億円!まさに“招き猫”

2012.09.04


人気者になった貴志駅の「たま駅長」【拡大】

 アフラックのTVCMに司会者の徳光和夫さんと共演して話題になっているのが和歌山電鐵貴志駅の「たま駅長」。今年で13歳になる、雌の三毛猫だ。

 猫の駅長ということで2007(平成19)年1月の就任以来マスコミが軒並み取り上げるなど全国的な人気者に。日本の民営鉄道初の猫の駅長ということで、たま駅長見たさに多くの観光客が訪れるようになり、就任1年で乗客が17%増、経済波及効果も11億円とまさしく「招き猫」の御利益をみせた。

 この成功を見て他の電鉄でも動物を駅長にするケースが増えてきた。09(平成21)年には、近鉄賢島駅にペンギンの「志摩ちゃん」が、翌年には同じ路線に「白兎駅」という駅があることから、山形鉄道の宮内駅に白ウサギの「もっちい」駅長が就任した。さらにニホンザルやメダカ、伊勢エビなどが駅長となる例も登場している。

 猫は古来、「招き猫」として福の神とされてきたが、07(平成19)年、滋賀県彦根市の彦根城築城400年記念イベントのマスコットとして「ひこにゃん」が誕生した。これが「ゆるキャラブーム」の先駆けとなり、以降、全国各地で続々と新しいキャラクターが生まれ、いろいろなイベントで活躍している。

 和歌山電鐵では今年になって、柳の下のどじょうならぬ、2匹目の猫駅長として「たまに似た2番目の駅長」ということで三毛猫の「ニタマ」が同じ沿線の伊太祈曽駅長となり、貴志駅長代行も兼任、たま駅長の公休日の日曜日などに代行勤務しはじめた。(広告・イベント研究家 熊野卓司)

 ■『企画のヒント』

 たま駅長の事例では、たまたま日本初の猫の駅長という話題性もあったが、それを演出した電鉄会社のトップや優秀なデザイナー、そのサポーターなどのユーモア精神が広く受け入れられたのが勝因と考えられる。発想やアイデアをいかに膨らませるか、ことのすばらしさをいかに周りの人間に伝えるかなどがうまくかみ合ってこそ面白いものができあがる。

 さらにもう一点忘れてはならないことは、物語作り。成功したアイデアには必ずストーリーがあり、マスコミを動かしたり、広くクチコミで語りつがれる大きな要因になっていることも覚えておくべきだ。

 

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