【経済裏読み】日本企業の“脱中国” 人件費高騰、反日でもうこだわらない…堅調ASEANにシフト (2/2ページ)

2013.05.09


日本企業が出資するミャンマーの縫製工場。中国リスクなどで注目度が高まっている【拡大】

■消費市場への期待

 一方、消費市場もASEANに求める動きが広がっている。ベトナムは国民の年齢の若さや経済成長で、注目されている。

 SGホールディングスグループで国際物流事業を展開する佐川グローバルロジスティクスは昨年3月、ベトナムの現地子会社で新たに宅配便事業を開始した。これまで貸し切りを中心にトラック輸送を展開してきたが、ハノイ市、ホーチミン市という南北の大都市で、日本同様の高い品質の物流サービス需要を見込む。

 サントリーホールディングスは米飲料大手のペプシコと、ベトナムで合弁会社をたちあげた。「成長性の高さで、需要が見込める」といい、同国を足場に東南アジア市場の開拓を視野に入れている。

 このほか、タイ、インドネシアなどでも日本企業の進出が続き、市場拡大に期待が高まっている。

■中国は投資、貿易が縮退

 日本企業が足場をASEANに分散させる動きは、統計からもうかがえる。

 財務省の国際収支統計によると、平成23年の日本の対ASEN直接投資額は約1兆5490億円と前年比でほぼ倍となり、中国向け(約1兆円)を上回った。タイ、シンガポール、インドネシア、ベトナムなど、ASEAN主要国向けの投資が過去最高を更新した。

 輸出でも中国の存在感が薄れている。日本の2月の中国向け輸出で顕著となっており、前年同月比15・9%減の8417億円。一方、ASEAN向けは8428億円で、7年半ぶりに中国を抜いた。

 ASEANという地域全体と中国単独という差はあるが、リーマン・ショック後に日本の最大の輸出先となった中国のポジションが、徐々に後退していることがうかがえる。経済の不透明感に加え、尖閣諸島での軋轢(あつれき)などで抱え込んだ問題で、中国がそっぽを向かれ始めたように思えて仕方がない。

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