「レバレッジ・リーディング」本田直之著 ビジネス書『多読』のすすめ

2014.06.13


「レバレッジ・リーディング」【拡大】

 少ない投資で大きな利益を生み出すことが、読書という行為によって可能になると説くのが、本田直之著「レバレッジ・リーディング」。著者はコンサルティング会社の経営者でもある。かつて読書論を著すのは学者や評論家などがほとんどだったが、本書は現役のビジネスマンによる読書論である。

 ビジネス書には、血のにじむような努力で成功した人たちのノウハウが詰まっており、それらを読みとき、自らのビジネスに活用することで大きな利益が返ってくるという。タイトルのレバレッジ(leverage)とは、英語で「てこ」を意味し、読書という小さな労力を利用して、仕事に大きな結果をもたらせるというわけである。

 そこで、著者はより多くの成功者たちのノウハウを吸収するために、「多読」を勧める。その際、本は最初から最後まで読み、すべてを理解する必要はなく、自分にとって役立つところを選びとればよいと指南する。最も重要なのは、読書後のフォローだ。本を読みながら、自分が大事だと思うポイントに線を引く。気がついたアイデアがあれば、余白に書き込み、本をノートのごとくにしてしまう。

 その後、線を引いた部分をパソコンに打ち込み「究極の本(レバレッジメモ)」をつくる。それをプリントアウトし、常に持ち歩き、思い出し、実践で使ってみる。「どれだけエッセンスを自分のものにできたか」「どれくらいそれを現実のビジネスに生かせたか」が大事になる。

 本をきれいに読めという人がいるなか、著者は「本はボロボロになるまで、使い倒すべし」という。私ごとで恐縮だが、私の妻は倹約家で、本を知らぬ間に古本屋に売ることが度々あって困っていた。しかし、このリーディング法を実践すると、妻は書き込みをした本を売ることができず、ずっと私の本棚に存在し続けるようになった。それゆえ、今もこの方法を採用している。

 読書を単に知識の仕入れ先にするのではなく、自分の立場に置き換えて、ビジネスに生かすことで、十人十色の活用法が生まれてくる。

 【類書紹介】ビジネスマン著述の読書論では、やはりコンサルティング会社を経営する小宮一慶氏の「ビジネスマンのための『読書力』養成講座」、商社マンの三輪裕範著「ビジネスマンのためのクオリティ・リーディング」などもある。

 ■この本のざっくりポイント
 ◯本はすべてを読み込む必要がなく、自分の目的にあった部分のみ抽出する。
 ◯読書後のフォローが重要。ノウハウを自分流に応用し、実践で活用する。
 ◯本をノートにして、要点をまとめて、持ち歩き、成功術を自分のものとせよ。

 ■多田文明(ただ・ふみあき) 1965年生まれ。ルポライター。自己啓発書の説く内容を実践レポートした「崖っぷち『自己啓発修行』突撃記」(中公新書ラクレ)を執筆するなど、自己啓発書ナビゲーターとして活動する。詐欺・悪徳商法にも詳しい。

 

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