3段方式で仕事の精度劇的アップ 「佐藤可士和の超整理術」佐藤可士和著

2014.09.12


佐藤可士和(著)『佐藤可士和の超整理術』【拡大】

 アートディレクターとして活躍する佐藤可士和(かしわ)氏は、著書のなかで、整理術を磨くと、仕事を取り巻く環境が快適になっていき、仕事の精度も劇的にアップするといい、空間だけでなく情報、思考に至るまでの整理術を説いている。

 著者のもとには「モノが売れない状況を何とかしてほしい」というクライアント(対象)からの依頼がくる。そこで、商品と世の中をコミュニケートできる答えを見つけ、デザインの力で眼にみえる形にする。答えはいつもクライアントの中にあるので、それを引き出すために、相手の思いを整理することも多いという。

 自らの経験をもとに、3段階の整理術を指南する。まず「状況の把握」である。情報が見えない状態では、対象を問診して情報を見える形にして状況を把握する。

 次に「視点の導入」では、情報に何らかの視点を持ち込んで、問題の本質を突きとめる。そのために「何が一番大切なのか」という優先順位をつけて、情報の因果関係をはっきりさせる。

 三つ目は、問題解決のための「課題の設定」である。これを設定すれば、解決への進むべき方向が見えてくる。

 具体的に、空間の整理ではすっきりとした快適な仕事環境をつくるために、アイテムを並べ、プライオリティーをつけて捨てる物を決める。書類は時間軸で整理し、使わない物は倉庫に保管し、文具は機能軸で整理すると良い。

 情報の整理では自分なりの視点を持ち込み、何が大切な情報なのかを見極める。視点も見方を変えれば、マイナスイメージもプラスに変わる。著者自身、ある大学の校風を「地味で存在感がない」というものを「控えめだけど、芯が強い」という形に変えて、シンボルマークをデザインした成功実例をあげて説明する。

 思考の整理では、自らの考えを言語化するなどして整理し情報化する。思考が整理できれば、大事なことをブレずに相手へ伝えられるので、コミュニケーションの精度も上ってくる。

 整理と問題解決は同じベクトルでつながっており、解決のための手がかりは必ず対象のなかにある。優れた視点で対象を整理すれば、解決の方向が明確になる。いい仕事をする上で、整理術は欠かせないのである。

 【類書紹介】

 整理をモチーフにした書籍としては、野口悠紀雄著「『超』整理法」、小山龍介著「整理HACKS!1分でスッキリする整理のコツと習慣」もある。

 ■この本のざっくりポイント
 ◯空間の整理では、プライオリティをつけて、モノを捨てる。
 ◯情報の整理では、自分なりの視点を導入し、何が大切な情報なのかを見極める。
 ◯思考を整理できれば、自分の考えがはっきりするのでコミュニケーション能力が上る。
 ◯整理と問題解決は同じベクトルでつながっている。

 ■多田文明(ただ・ふみあき)1965年生まれ。ルポライター。自己啓発書の説く内容を実践レポートした「崖っぷち『自己啓発修行』突撃記」(中公新書ラクレ)を執筆するなど、自己啓発書ナビゲーターとして活動する。詐欺・悪徳商法にも詳しい。

 

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