ここ数年、家電や車や家などさまざまなものをインターネットにつなぐ「IoT」(Internet Of Things=モノのインターネット)が注目されている。あらゆるモノがネットを介してつながることで、ビジネスや生活をさらに便利にしようというものだ。そのため、今後の新しいモノづくりやサービス開発には、インターネットの理解と開発技術が不可欠。国内でもエンジニアやプログラマーの採用ニーズは右肩上がり。だが、現場ではビジネスとネット開発の両方の知識を持っている人材が圧倒的に不足している。
米国には短期型プログラミングスクールがたくさんあり、企業で働くエンジニアは230万人。一方、日本は25万人と10倍の差がある。この人材不足を解消するために、複数のIT企業の支援を受けて次世代エンジニア養成学校「G’S Academy(ジーズアカデミー)」(http://gsacademy.tokyo)が東京・渋谷に開校した。
受講期間は週末通学の4カ月間と、開発したサービスを相談しながら改良できるメンター制度が2カ月間。説明会には定員をはるかに超える400人が参加し、学生や社会人ら50人が第1期生として誕生した。
1期生の平均年齢は28.3歳と若い。プログラミング未経験者も歓迎とし、代わりに高倍率のIQテストとアイデアテストを実施。難関をくぐり抜けた合格者は、元自衛隊員から育休中の2児の母までさまざま。文系の国立大学出身者が全体の4割以上を占め、一橋大、早稲田大、京大出身者が特に多い。