先週に続き、アップル「iPad Pro(アイパッド・プロ)」12.9インチモデルの「使いやすさ」について考える。前回は、大画面ならではの「見やすさ」に焦点を当てた。今回はその圧倒的な「書(描)きやすさ」について紹介しよう。
iPad Proにはアップル純正の「Smart Keyboard(スマートキーボード)」と「Apple Pencil(アップルペンシル)」というオプション機器が用意されている。iPad Proはタブレットなので、もちろん単体でもテキスト入力や描画はできるが、これらの純正品を組み合わせると、パソコンをもしのぐ快適な入力環境が実現する。
Smart Keyboardは、カバーとキーボードを一体にしたものだ=写真(1)。キーボード部分を折りたたむとカバーになり=同(2)、キーボード上部の溝にiPad Proの側面をはめるとノートパソコンのような形になる=同(3)。
強力な磁石で合体する仕組みで、そのまま膝の上に置いて入力したり画面を強くタッチしても、簡単には外れない。この接続時にiPad側から電力が供給されるので、Smart Keyboard自体の充電は不要だ。
12.9インチの横幅に合わせたサイズなので、キーピッチ(幅)には十分な余裕がある。キーストローク(押し込みの深さ)はさすがに浅いが、画面上のキーボードをタッチするよりは、はるかに打ちやすい。ノートパソコンのように使えるだろう。
Smart Keyboardの重量は約340グラム。これを装着したiPad Proの重さは、ほぼ1キロだ。タブレットとしては重いが、ノートパソコンと比べると軽量。しかも、綴じたときは最厚部で約1.4センチという驚異的な薄さになる。
ただし、価格は税別1万9800円。安いAndroidタブレットが1台買える金額で、iPad Pro(同9万4800円〜)と合わせると10万円を軽く超えてしまう。ノートパソコンを買うつもりで購入を検討したい。