トランプ政権にちらつく「第2のプラザ合意」 ドル安誘導の先に自滅の道 (1/2ページ)

2017.02.10

主要通貨の対ドル相場(2010年=100)
主要通貨の対ドル相場(2010年=100)【拡大】

 トランプ米政権の通商政策は、たけり狂ったガンマンのようだ。辺り構わず打ちまくり、円相場まで標的にする。そこで米国の一部でちらつくのは、第2の「プラザ合意」との考え方だ。

 プラザ合意では、米日独英仏の5カ国の財務相・中央銀行総裁が1985年9月22日、ニューヨークのプラザホテルに集まり、ドル安誘導の国際協調をうたった。ドル安・円高が一挙に進み、1ドル=240円程度だった相場は1年間で150円台まで上昇した。

 余談だが、トランプ氏にはプラザホテルと日本に苦い記憶がある。氏は88年に同ホテルを買収(後に売却)したが、資金繰りに窮した揚げ句、日本企業に出資を求めたが、すげなく断られたのだ。

 トランプ氏の為替への執着ぶりはすさまじい。日本の円やドイツのユーロについても低めに誘導していると非難する。まぎれもない為替操作を行っているのは中国だし、米国の対中貿易赤字は全体の5割弱を占め、日本、ドイツに対する赤字の5倍以上に上るのだが、トランプ氏は円、ユーロと人民元を同列にしてやり玉に挙げる。

 このまま、トランプ政権は日本、ドイツ、中国を巻き込んで、各国通貨に対するドル安誘導、即ち第2のプラザ合意を仕掛けかねないとの見方が出るのも無理はない。高関税によって輸入をブロックする保護貿易主義は世界貿易機関(WTO)違反として国際社会ばかりでなく、米国内でも批判にさらされ、立ち往生しかねない。

 

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