経営再建中の「シャープ」、利益出る体質に変化しつつも予断許さないワケ

2017.02.15

(1)貸借対照表
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 本日は、経営再建中のシャープをピックアップする。昨年から台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入り、再建はどの程度進んでいるのか。2016年12月期(第3四半期)の決算書から読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。資産に対する純資産の比率はいまだ16%程度である。昨年8月に、鴻海から3800億円もの出資を受け入れ、債務超過は解消されたものの、それでも安全性は低い水準である。もともと1兆5000億円超えの巨大企業であるため、財務基盤はいまだ盤石とは言えない。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。本業でのもうけを表す営業利益が、ほんの僅かだがプラスに転じた。製品そのものの収益性を表す売上総利益率(粗利率)も17・6%と、前の期よりも改善している。その要因は、液晶パネル事業の採算改善が大きい。また、鴻海傘下でのコスト削減効果も業績改善に寄与している。

 最後にキャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。営業C/Fだけでは投資C/Fを賄いきれず、財務C/Fに依存している状況である。キャッシュ面での早期の安定化が望まれる。

 鴻海とのシナジー効果により、無駄なコストを省いて利益が出る体質に変化しつつある同社。ただし、競争が激しい業界だけに、予断は許さない状況である。 (川口宏之)

 ■かわぐち・ひろゆき 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。

 

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