「三陽商会」 英バーバリーとのライセンス契約終了で業績に影響

2017.03.01

(1)貸借対照表
(1)貸借対照表【拡大】

  • <p>(2)損益計算書</p>
  • <p>(3)キャッシュ・フロー計算書</p>

 本日は、アパレルメーカーの三陽商会をピックアップする。英バーバリーとのライセンス契約が終了してから1年半経過するが、直近の同社の実態はどうなっているのであろうか。2016年12月の決算書から読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。資産に対する純資産の割合が約60%ある。安全性については今のところ問題ないだろう。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。売上高が前の期と比べて30%以上落ち込み、営業損益がマイナスに転落した。最終赤字は113億円にも上る。バーバリーとのライセンス契約終了が同社の業績に大きな衝撃を与えていることが、見て取れる。それだけバーバリーに大きく依存した収益構造だったといえる。

 最後にキャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。本業の落ち込みが激しく、営業C/Fは大きくマイナスとなった。投資有価証券の売却で投資C/Fをプラスにしたものの、全体としては年度初めにあったキャッシュが1年間で約3分の2にまで目減りしてしまった。

 バーバリーに代わるブランドとして「マッキントッシュロンドン」などを押し出すものの、バーバリーの抜けた穴は大きく、補いきれていない。新経営計画では2018年に黒字転換を見込んでいるが、計画がどこまで実現するか、今後に注目である。 (川口宏之)

 ■かわぐち・ひろゆき 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。

 

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