元タカラジェンヌ、サファイア玲子さん(本名・高木玲子、53)のネクストステージは波瀾(はらん)万丈だ。「子供の頃アナウンサーになりたかったんですが、父親がテレビで『ベルサイユのばら』を見て、これはお前にピッタリや」と宝塚歌劇団に入団。「お姫さまの格好がしたかったのに、背が高いから男役をやれといわれ、頭はリーゼントで決めてズボンをはかされて」。不満はあったが、7年間在籍した。
東京・銀座の喫茶店で高木さんに会った。名刺の肩書は「メディアーレ」代表取締役とある。名刺の裏の事業案内には、セミナーの講師、キャリアコンサルティング、ウエディングプロデュースなど多種多様な仕事がびっしり並ぶ。
結婚と同時に退団、子供が1歳半のときに離婚。その後、英国留学を経て、英会話講師、テレビリポーター、欧州系航空会社の客室乗務員の経験もある。
大阪育ちの浪花女。話が熱を帯びると大阪弁になる。
「いろいろやってみんと自分に何が合うのかわからへん。転職して人生のチャレンジをした方がいいのやないか」
次々に自分のやりたいことにトライしてきた。核になっているのは結婚式やイベントの司会、セミナーの講師など「しゃべり」の仕事。タカラジェンヌは女優や歌手に転身するケースが多く、司会業は異色だ。