富山市(1) 伝統の薬業で人材の育成・確保・定着に全力 『日医工』に期待

★富山市(1)

2016.06.03

広貫堂資料館
広貫堂資料館【拡大】

 富山県富山市の伝統産業は薬業。市では地方創生の柱の一つに据えて「研究機能、展示・広報機能の整備等により、人材の育成・確保・定着を図る」という。

 50代以上の人は「富山の売薬さん」(あるいは「富山の薬売り」)を懐かしく思い出すのではないか。置き薬が入ったつづらを背負った売薬さんは定期的に家にやってきて薬箱に薬を補充し、帰りにお土産として紙風船などをくれた。

 富山の薬が全国的に有名になったのは元禄時代。江戸城内で腹痛に見舞われた三春藩主に、富山藩二代藩主・前田正甫が反魂丹を与えたところ、たちまち痛みが治まったことがきっかけと伝えられている。

 正甫公は「用を先にし利を後にし、医療の仁恵に浴せざる寒村僻地にまで広く救療の志を貫通せよ」という先用後利の教えを説き、それが富山の置き薬のビジネスモデルとなった。売薬さんの歴史を伝える資料館としては広貫堂資料館が有名だ。

 1961年、富山から全国へ訪問販売に出て行く売薬さんの数は1万1685人のピークに達したが以降急速に減少した。その大きな原因は58年に公布された国民健康保険法により国民皆保険制度が始まったためと言われている。

 健康保険を使えば安く医療用医薬品が手に入るため、置き薬をはじめとする一般大衆薬の需要が激減したのである。県の統計によれば県内の売薬さん(配置販売従事者)の数は860人(2014年)まで減ってしまった。

 現在の富山はジェネリック(後発)医薬品の受託製造工場としての役割が増している。そこで早摘み銘柄は市内に本社があるジェネリック医薬品大手の日医工(4541)。 (山本信幸)

 

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