【人たらしの極意】つまらんワイドショー、毒舌コメンテーターどこいった? 宮迫の不倫騒動「全員一致」の無難トーク

宮迫の不倫騒動もワイドショーで大きく報じられた

 お盆休みで昼間のテレビを久しぶりに見たオヤジたちはどう思っただろうか。毎週のように週刊誌で不倫が報じられ、それをネタにコメンテーターが、「私だけが知っている」かのような素振り。あるいは、“仲間”の不倫には薄ら笑いで、当たりさわりのないことを話してスルーする。

 このたびは、お笑いコンビ・雨上がり決死隊の宮迫博之が、モデルや美容系ライターとのホテルの逢瀬を暴かれた。「魔が差しまくった」と謝罪し、「一線は越えていない」と額に汗をしたたらせた。

 宮迫の釈明が、本気でも芝居でもいいじゃないか。

 ♪ボウフラが 人を刺すよな蚊になるまでは 泥水飲み飲み浮き沈み

 これは、映画「座頭市」で主演・監督の勝新太郎からアドリブを振られた森繁久弥の口からポンと出た昔の都々逸だ。

 勝新、森繁のような傑物は別格としても大部分の芸に生きる人は、蚊のようなほんの一刻(ひととき)の命のために、ふらふらと浮き沈みしている。その一節を理解してスッと口をつくのは本物の証拠だ。

 話は飛ぶ。過日、中央大映研時代の仲間と、ウディ・アレンの映画「恋のロンドン狂騒曲」(2012年)を見た。浮気や不倫、年の差婚…と「普通じゃない」4つの恋愛に、ユダヤ人らしい皮肉とユーモアが込められている。

 ユダヤ人の価値観として知られるのは、かつてイエスのいた時代にサンヘドリンという最高法院で、「全員一致の議決は無効とする」という“法外の法”があったことだ(諸説あり)。

 ワイドショーのコメンテーターたちは、ひな壇の中の“実力者”の顔色をうかがって、「全員一致」の無難なトークばかり。毒舌、放言はどこへいった? 奮起を促したい! (出版プロデューサー)

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