【元文春エース記者 竜太郎が見た!】木村多江の“悲しき復讐”に高評価 スタッフ&俳優陣の意気込みもハンパないドラマ「ブラックリベンジ」

“復讐の女”がはまっている木村多江

 「骨の髄まで炎上しなさい!」

 スキャンダルで最愛の夫を失った女がスキャンダルによって復讐相手を地獄の底へ突き落とす。

 女優、木村多江(46)が演じる週刊誌記者、今宮沙織の決めぜりふとともに今、話題なのが日本テレビ系「ブラックリベンジ」(木曜午後11時59分)。10月5日に始まり、深夜にも関わらず初回視聴率は3・7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、シェア16・5%)。ネットの反応もすこぶる大きく、「リアルすぎて怖い」「イマミーやばい、面白い」という声が寄せられている。

 手前味噌で大変恐縮だが、私はこのドラマの監修を務めてさせていただいている。「ドラマですから当然フィクションなんですが、週刊誌の世界、スキャンダルの舞台裏をなるべくリアルに再現したい」という要請があり、引き受けることになったのだが、撮影現場にいると、スタッフや俳優陣の意気込みや熱量がハンパではない。編集部のセットには中吊り広告やゲラが丁寧に凝ってつくってあり、雑然とした空気も再現されていて驚いた。出演する俳優からも「週刊誌の記者さんはどんなことを考えているんですか」「こんな動きはありですか」と活発に質問が飛んでくる。

 「キャスティングには特にこだわっていて、知名度うんぬんではなく、とにかく演技力が確かな役者さんに声をかけさせていただきました」(プロデューサー)というように主演の木村はもちろんのこと、編集長役の佐藤二朗(48)、デスク役の平山浩行(40)、今宮のパートナーとなる女性編集部員役の岡野真也(24)など、間近で見ていてもそのうまさにうなってしまう。若手編集部員には茨城弁のツッコミで人気の漫才コンビ、カミナリ、謎の情報屋にはDAIGO(39)が配役され、これがまたハマリ役。

 映像も、1個200万円する特別なレンズを用い、米ドラマ「ツイン・ピークス」のように映画的な質感のある作品を生み出している。すでに業界の評価は高く、現在、次の出演に使ってくれないかというプロダクションからのオファーも殺到しているという。

 そして何より評判なのが主演の木村だ。「日本一不幸な女性役が似合う」と評される彼女が挑むダークヒロインは、本人いわく「沙織は正気と狂気の間で揺れ動く女性。復讐を選ぶしかなかった沙織の悲しみを共感してもらえるよう演じたい」。果たして演じているのか憑依しているのかわからなくなるほどの迫力に、思わず引き込まれてしまう。まだドラマを知らない人にも、これからぜひご覧いただきたい。

 ■中村竜太郎(なかむら・りゅうたろう) ジャーナリスト。1964年1月19日生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年から文藝春秋「週刊文春」編集部で勤務。NHKプロデューサーの巨額横領事件やASKAの薬物疑惑など数多くのスクープを飛ばし、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」の大賞受賞は3回と歴代最多。2014年末に独立。16年に『スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ』を出版。