【元文春エース記者 竜太郎が見た!】殺してバラバラに切断する快楽得た“殺人モンスター” 白石容疑者は自殺のプロを自称

顔を隠した白石容疑者

 「8月末に1人目の女性を殺し、女性の行方を尋ねてきた男性を殺害した」

 神奈川県座間市のアパートで9人の切断遺体が見つかった事件で、白石隆浩容疑者(27)はこう供述した。

 最初の殺害は厚木市の会社員、三浦瑞季さん(21)。次はその交際相手、西中匠吾さん(20)とみられるが、白石容疑者は残りの殺害について、「3~8人目は殺害した順番を覚えていない」。さらに被害者とはツイッターで知り合ったといい、“殺人モンスター”はこんな言葉を吐いた。

 「本名も知らない」

 白石容疑者にとって9人は名前を持たない何者かに過ぎず、もはや殺してバラバラに切断することが快楽、目的となってしまったかのようだ。連日、白石容疑者の風俗スカウトマン時代や人物像が報じられているが、やはり短期間で被害者をおびき寄せた「ツイッターによるわな」が事件の焦点といえる。

 「白石はツイッターで複数の顔を使いわけ、『首吊り士』や『死にたい』というアカウント名で自殺や首吊りに関する豊富な知識を披露、自殺のプロを自称していました」(警視庁担当記者)

 たとえば「首吊り士」の10月の投稿では〈つらさに直面している時に死なないと決意が鈍る#安楽死#自殺〉とツイート。ハッシュタグで検索した自殺志願者をひきつけ、ツイッターのDM(ダイレクトメール)に誘い込んだ。

 「そこで相談に乗るふうにして、『一緒に死のう』『自殺を手伝う』などと言って接触を図った。ツイッター上のやり取りはオープンだが、DM機能だと誰にも気づかれずメッセージのやり取りができる。現実に相談相手がいない人は、最近の傾向としてネットに助けを求めることが多い。悩んでいる側は共感してくれる相手なら現実に会うことのハードルが低くなる。それまでもSNSを使って風俗嬢のスカウトをしていた白石容疑者は、その手を使ったのでしょう。驚くほどハイペースで被害者が集まってしまった」(同前)

 白石容疑者のスマホから「何人殺せば死刑になるか」などの検索履歴も判明。当初から複数の人物の殺害を計画していた疑いが強まっている。殺害された9人以外にもツイッターで連絡を取り合う複数の女性もいたという。

 あなたのそばの誰かが、いつのまにか知らないうちに、10人目の被害者となっていたかもしれないのだ。

 ■中村竜太郎(なかむら・りゅうたろう) ジャーナリスト。1964年1月19日生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年から文藝春秋「週刊文春」編集部で勤務。NHKプロデューサーの巨額横領事件やASKAの薬物疑惑など数多くのスクープを飛ばし、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」の大賞受賞は3回と歴代最多。2014年末に独立。16年に『スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ』を出版。放送中「ブラックリベンジ」(日本テレビ系)の監修を担当。