芳根京子 「恋愛はしばらく怖くてできないですね」

提供:NEWSポストセブン 
月9で主演を務める芳根京子

 少女のようなあどけない笑顔を見せたと思えば、情熱的な眼差しでこちらを見つめる--。カメラのシャッターが切られるたびにくるくると表情を変えるのは、女優・芳根京子(20)。1枚1枚に気合いを込め、喜怒哀楽を表情ひとつで表現するたびに、圧倒的な熱量を発散させる。

 現在放送中のドラマ『海月姫』(フジテレビ系)で主演を務めるが、20歳にしてすでに“座長”としての振る舞いを心得ているようだ。撮影スタジオでも、ドラマのロケでも、空気が張り詰めがちな現場を自ら率先して盛り上げる。おどけてバレエのポーズを披露したり、スタッフにクイズを出題したり。本番直前のスタンバイ中でも、本誌のカメラに気がつけば笑顔を見せてくれるなど、常に周囲に目を配っている。

 「いつも100%以上の力を出したいんです。150出せるなら150、100万出せるなら100万、100億出せるなら100億でも出したい! でも負けず嫌いな性格で、目標が高すぎると歯止めがきかなくなるので、120%を目安にしています(笑い)」

 現場でへとへとになって帰宅するのが日々の喜びと明かす。

 「課題は力みすぎないこと。何かに没頭すると周りが見えなくなってしまうんです。朝ドラ『べっぴんさん』の撮影中にも、胃腸炎で2回倒れてしまって。自分の限界を知らずに突っ走ったせいです。力の加減をうまくコントロールできれば潰れなかったのにと思うと、ものすごく悔しかったです」

 すべてを出し尽くすことだけが正解ではない。朝ドラの現場で身をもってそう学んだ。

 「自分ではまだいけると思っていても、身体がついていかないことが多かったので、休日の過ごし方を変えました。今までは休みとなれば家族や友達との予定を詰め込んでいたけど、最近は家でのんびり過ごすひとりの時間も大切なんだなって。この前の休日は丸1日お風呂に入っていました。半身浴や足湯をしながら台本を読んで、集中力が途切れたら、お湯に浮かべたアヒルで遊んだりして」

 休日にも台本を手放さない生真面目さで、また体調を崩さないかと心配になるが……。

 「本当にお仕事が楽しくて、この楽しさにずっと埋もれていたいんです。のめり込む性格なだけに、恋愛はしばらく怖くてできないですね。中学時代は好きな男子に自分から告白したこともあったけど、今の私には無理だなぁ。結末を考えずに行動できたあの頃は若かったですねぇ(笑い)。今はお仕事に熱中できる毎日がすごく幸せ。だから、本当はピアスの穴を開けたいけど、開けると人生が変わるというジンクスがあると聞いて、変わりたくないから開けられないんです」

 ドラマ『海月姫』では、「男を必要としない人生」をモットーに、三度の飯よりクラゲを愛するオタク女子・月海を演じている。何かに熱中し、恋愛を遠ざけている部分も役柄と重なるが、他にも共通点があるのだとか。

 「家ではメガネにスウェットが定番の月海ちゃんですが、私も吹奏楽部で部活漬けの中学時代はスウェットにちゃんちゃんこが日常着だったので、月海ちゃんの格好は妙に落ち着くんです(笑い)。コメディなので変顔もしますし、新たな表情や姿をたくさんお見せできると思います。オタク女子役で共演する『尼~ず』のみんなと、毎日体を張って頑張っています」

 劇中で月海はある出会いをきっかけにコンプレックスを少しずつ克服し、新しい生き方に目覚めていくが、芳根本人が克服したいこととは?

 「私は、ひとりでホテルに泊まれないのを克服したい。お仕事で泊まるのはちょっとだけ慣れましたが、どうも苦手で。今年のプライベートの目標は一泊二日でひとり旅することです!」

 筋金入りの負けず嫌いと語る芳根のかわいらしく、そして意外な克服宣言に癒された。

 【プロフィール】よしね・きょうこ/1997年生まれ、東京都出身。2013年にドラマ『ラスト シンデレラ』(フジテレビ系)で女優デビュー。2014年にNHK連続テレビ小説『花子とアン』に出演し、2016年に同『べっぴんさん』で主演を務める。3度目の主演作となるドラマ『海月姫』(フジテレビ系、月曜21時~)が放送中。日本語吹き替えを行なったアニメ映画『ボス・ベイビー』が3月21日に公開されるほか、映画『累 -かさね-』『散り椿』が9月に公開予定。

 ◆撮影/鈴木ゴータ、取材・文/渡部美也

 ※週刊ポスト2018年2月2日号