【桂春蝶の蝶々発止。】NHK大河ドラマの主人公は男性がいい 朝の連ドラは女性主役でバランス取れるのでは?

大河ドラマで、西郷隆盛を演じる鈴木亮平

 私は子供のころからNHK大河ドラマの大ファンです。「大河はこうあるべし!」という個人的こだわりがありまして、今回はそれを書きつづってみたいと思います。

 今年の大河は「西郷どん」。ご存じ、明治維新を成し遂げた西郷隆盛を描きます。すでに4回の放送で「歴代の最高傑作なんじゃないか」と思える出来に、毎週、目が離せなくなっています。

 さて、ここで結論を先に言ってしまいましょう。私は「大河ドラマの主人公は男性の方がいい」と思っているんです。

 もちろん、男女は平等で、同権だと思っています。ただ、大河ドラマのように歴史を扱う場合、当時は残念ながら平等でも同権でもなかったため、女性主役だとあまりに動きがない。結局は、脇の男性陣ストーリーが核になってしまう。

 昨年の大河「おんな城主 直虎」も大好きでしたが、内容の多くはファンタジーで、虚実のバランスが取れていたかどうかは懐疑的です。後半は、井伊直政が主役となっていたことは、否めません。歴史ドラマの主役を女性にして1年間引っ張るのは、やはり相当難しいのではないでしょうか。

 問題は、大河ドラマが最近、主演をほぼ男女交互にして放送されていることです。そこに規則性があるか否かは定かではないのですが…。

 確かに、「篤姫」など高視聴率の作品もありました。「八重の桜」のように、福島の復興と会津藩の歴史と気概を重ねる手法も見事でした。

 古典芸能には、「軍記物」(=戦や外交など、戦記が語られる物語)と、「世話物」(=近松作品などに見られる、庶民のドラマ)があります。私は「大河ドラマは軍記物」「朝の連続テレビ小説は世話物」と位置付けたいのです。

 軍記物の主役はあくまで男にしておいた方が、1年間、無理なく楽しめる確率が高いと思いませんか?

 逆に、世話物である庶民的な朝の連続ドラマは、女性が主役を務めていますよね。それで一定のバランスが取れているのではないでしょうか。

 もちろん、大河ドラマでも、何年かに一度、「これは絶対!」と思える題材が見つかれば、ぜひ、女性主役でやっていただきたいですね。

 今回の「西郷どん」のように「原作・林真理子、脚本・中園ミホ」という希代の女性の書き手が大河を彩るのは、毎年でもいいと思うくらい素晴らしいです。

 そうそう。これから私は「女尊男卑」の時代が来ると思っています(すでに来てるかな?)。ですから、将来、平成以降を舞台にした大河ドラマが制作されるときには、当然、主演は時代の中核を担っていた「女性」でいいんです。

 皆さん、この話、整合性があるでしょう?(笑)

 ■桂春蝶(かつら・しゅんちょう) 1975年、大阪府生まれ。父、二代目桂春蝶の死をきっかけに、落語家になることを決意。94年、三代目桂春団治に入門。2009年「三代目桂春蝶」襲名。明るく華のある芸風で人気。人情噺(ばなし)の古典から、新作までこなす。14年、大阪市の「咲くやこの花賞」受賞。