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水谷豊、中村俊介ら歴代10人の「淺見」生んだ巨匠・内田康夫さん死去 最新作は未完のまま旅立つ

 テレビドラマ化もされた浅見光彦シリーズで知られる作家、内田康夫(うちだ・やすお)氏が13日、敗血症のため東京都内で死去した。83歳。歴代10人の俳優が演じ、長年愛されてきた浅見光彦を生んだ旅情ミステリーの巨匠はシリーズ最新刊を未完のまま、大いなる謎を残して旅立った。

 喪主は妻で作家の早坂真紀(はやさか・まき、本名・内田由美=うちだ・ゆみ)さん。お別れの会は行わず、23日から4月23日まで、長野県軽井沢町長倉の浅見光彦記念館に献花台を設ける。

 コピーライターやCM制作会社の経営を経て、80年に自費出版した「死者の木霊」でデビュー。ルポライターが旅先で難事件に挑む浅見シリーズがベストセラーとなり、第1作の「後鳥羽伝説殺人事件」のほか「天河伝説殺人事件」など多くの作品が映像化された。

 自身のきまじめな性格を投影し「僕のいいところを全部持っていった」と評した浅見光彦。テレビでは、82年の国広富之(64)にはじまり、水谷豊(65)、榎木孝明(62)、中村俊介(43)らが演じてきた。

 浅見シリーズは累計約9700万部。「信濃のコロンボ」シリーズや歴史小説「地の日 天の海」を合わせると著作の累計発行部数は計約1億1500万部。83年に軽井沢町に転居。2008年に日本ミステリー文学大賞を受けた。

 15年7月、毎日新聞で浅見シリーズ114作目となる最新作「孤道」を連載中に脳梗塞で倒れ、執筆を中断。リハビリに励んだが17年3月に「書き続けることが難しくなった」として休筆宣言。同作は未完のまま刊行され、完結編を公募していた。

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