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【テリー伊藤 狸の皮算用】尊敬する人に自殺の手助けを頼まれたら? 簡単な話ではない「自殺ほう助」と「安楽死」 (1/2ページ)

 今年1月21日、多摩川で入水自殺した評論家・西部邁さんは、病気の影響で手足が不自由になり、1人でロープを結ぶこともできない状態だった。その体にロープなどを装着させ、自殺ほう助容疑で逮捕された2人は、西部さんが主宰する塾の塾頭と出演番組の担当者。

 「西部先生の死生観を尊重して、力になりたいと思った」と供述しているという。覚悟を決めて、行動したのだと思う。しかし、彼らは今後、違う人生を歩まなければならない。もし尊敬する人から自殺の手助けをしてほしいと頼まれたら、どうするのか。私たちの胸にもズシンと響く。

 西部さんは著書で、最期は自ら命を絶つ「自裁死」に言及していた。「死に方は生き方の総仕上げ」「人間は独りで生まれ、独りで死んでいく」とも書いていた。

 家族に介護の面倒をかけたくない、病院で不本意な延命治療を受けたくない、ということもあったのだろう。他人の手を煩わせないような死に方ができるのかと問われた場合、私も自信がない。

 ドラマ「おしん」「渡る世間は鬼ばかり」などを手がけた92歳の脚本家・橋田寿賀子さんは、「寝たきりや認知症になって、人に迷惑をかけてまで生きていきたくない。安楽死したい。しかし、日本は安楽死は禁止。尊厳死をさせてほしい」と発言している。

 元気に動けないんだったら長生きしても意味がないと思う人は多い。しかし、現実には年齢を重ねると体が弱くなってくる。それでも、医療技術や延命治療が発達して、寝たきりのまま生かされる。

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