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【中本裕己 エンタなう】スキー選手から転身した賭場の女主人“3つの賭け” 映画「モリーズ・ゲーム」

 男ばかりの殺伐とした賭場に現れるキリリとした女といえば、藤純子が演じた“緋牡丹のお竜”が思い浮かぶ。

 映画「モリーズ・ゲーム」(公開中)は、アクロバチックなスキー競技、モーグルの五輪選考で大けがを負い、ポーカールームの経営者に転身した実在のモリー・ブルームが主人公だ。「女神の見えざる手」「ゼロ・ダーク・サーティ」のジェシカ・チャステインが演じている。

 サイコロの壺こそ振らないが、ハリウッドスターや大企業の経営者を手玉に取って法外なレートのポーカー・ルームを切り盛りする姿は、お竜さんばりに勇ましい。賭場の成功で栄華を極めるモリーだったが10年後、FBIにある容疑で踏み込まれ逮捕されてしまう。

 この映画の“賭け”は3つある。

 父のスパルタ教育を耐え抜き、磨き抜いたスキーの大技で勝負に挑む場面。冒頭で畳みかけるように短くまとめられているが、とても面白い。

 当然、賭場のシーンは長い。カモになる客人たちがカードを1枚ずつ切る際の駆け引きと、勝った負けたの泣き笑いには、ギャンブルのむなしさもにじむ。

 そして一番の賭けは、FBIに身ぐるみ剥がされたモリーが、ヤメ検の大物弁護士を頼って、汚名を返上する法廷闘争だ。

 「ソーシャル・ネットワーク」でアカデミー脚色賞を受賞したアーロン・ソーキンが初メガホンを取った。名脚本家の映像は少々、冗長な部分もある。だが、終わり方は悪くない。 (中本裕己)

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