記事詳細

【名優競演!金田一耕助の世界 ペリー荻野】金田一史上、最もぽっちゃり…西田敏行のユーモア控えめ演技も内容強烈! (1/2ページ)

★(4)西田敏行 悪魔が来りて笛を吹く

 名探偵、金田一耕助をたった一度だけ演じ、強い印象を残したのが1979年の映画「悪魔が来りて笛を吹く」の西田敏行だ。当時32歳。前年、「西遊記」の猪八戒で人気を博し、翌年、「池中玄太80キロ」で大ブレークする。史上、最もぽっちゃりした金田一だ。

 事件の発端は、昭和22年、椿英輔元子爵(仲谷昇)が「これ以上の屈辱に耐えられない」とする遺書を遺して自殺。彼は東京で宝石店店員が毒殺され、宝石を奪われた「天銀堂事件」の犯人に似ているとして警察の聴取を受けたばかりだった。

 英輔の娘、美禰子(斉藤とも子)から依頼を受けた金田一(西田)は椿家を訪れる。そこにいたのは美禰子の美貌の母、秋子(鰐淵晴子)やその兄の新宮俊彦(石濱朗)夫婦、親類の玉虫伯爵(小沢栄太郎)と菊江(池波志乃)、医師の目賀(山本麟一)、使用人の三島(宮内淳)、お種(二木てるみ)ら。そこで奇怪な連続殺人が起こる。

 砂占い、悪魔の紋章、密室殺人、風神と雷神、温室、繰り返し響くフルートの音色。不気味アイテムは満載だ。やがて椿家に滞在する人々の複雑で恐ろしい秘密が明らかになる。真実のあまりの重さに耐え切れず、命を絶つ人も…。予告編で「私はこの恐ろしい小説だけは、映画にしたくなかった」と原作者の横溝正史のコメントがあったことを記憶している方も多いかも。確かにどこまでも暗く、悲惨な事件。読後感が悪いことがかえって人気を呼ぶ、元祖「イヤミス」である。

関連ニュース