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【中国エンタメ最前線】「君の名は。」ヒットは海賊版のおかげ? 対策よりもむしろ味方に…問われる中国市場との向き合い方 (1/2ページ)

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 いまや世界一ともいえるほど巨大なマーケットとなった中国のエンタメ市場。しかし、そこにはさまざまなハードルが存在する。その中でも最大のハードルは“海賊版”問題だろう。

 「中国のエンタメは海賊版で発展していると言ってもおかしくない。ただそれをネガティブにとらえていても何の発展性もない」と話すのは、日本のエンタメコンテンツを中国で展開するアクセスブライトの柏口之宏社長だ。

 逆にそれを利用していくというのだ。「韓国のエンタメ界は『1・2・3』という考え方をしており、ドラマもホップ、ステップまでは海賊版を黙認して、ジャンプで映画化をしてマネタイズ化するというのです」(柏口氏)

 2016年に同社が新海誠監督のアニメ映画『君の名は。』を中国全土で公開し大ヒットに結びついたのも同じ考え方だという。

 「それまで新海監督の作品は対策が甘く、中国では海賊版がめちゃくちゃ見られていたんです。でもそのおかげで新海監督の名前は中国でも知られており、ファンも存在した。海賊版のおかげで『君の名は。』のヒットの下地が作られていたのです」(同)

 あえて海賊版をマーケティングに生かしていくという考え方。「海賊版は排除しても排除しても次々と出てくる。正直言って、このいたちごっこを続けていては、小さなベンチャー企業にとっては体力がもたない。むしろいかに味方につけるかを考えたほうがいい」と柏口氏。

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