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【高嶋ひでたけのラジオ“秘”交友録】棋士には珍しいほど多芸でしゃべりがうまかった米長邦雄さん (1/2ページ)

 前回紹介した映画「泣き虫しょったんの奇跡」の瀬川晶司さんから、米長邦雄さんのことを思い出した。米長さんは棋士には珍しいほど多芸で、筆は立つし、しゃべりはうまい、何事にも一家言を有し、東京都の教育委員を務めるなど多方面で活躍、もちろんラジオの世界でも貴重なタレントだった。

 師匠の佐瀬勇次八段(当時)は「米長は多芸過ぎて名人になれない」とよくこぼしていた。従って米長さんが50歳目前で名人になったときの「高嶋さん! 米長が名人になりました!」という佐瀬先生の興奮した電話の声が忘れられない。

 その米長さんの名言のひとつに「3人の兄貴は頭が悪いから東大に行った。私は頭がいいから棋士になった」というのがある。

 当初、私も含めて世間は米長さん特有の諧謔(かいぎゃく)というかシャレだと思った。もちろん棋士より東大生のほうが頭がいいと思っていたわけだが、例の奨励会のすさまじい潰し合いを勝ち抜いてプロ棋士になるプロセスなどを知るにつけ、「あれっ?」という思いにとらわれた。

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