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【BOOK】“隠し味”は自分の半生…辰巳琢郎さん 食通が仕立て上げた極上の“1品”「やっぱり食いしん坊な歳時記」 (1/3ページ)

★辰巳琢郎さん「やっぱり食いしん坊な歳時記」集英社・1400円+税

 「くいしん坊!万才」の8代目くいしん坊を務めた芸能界きっての食通。四季折々の身近な食材をテーマに、手間をかけ、味付けを凝らして、仕立て上げた料理のようなおいしい話の数々をエッセーに。隠し味が効いた話題のレシピとは。 (文・高山和久 写真・佐藤徳昭)

 --4年間の連載が1冊の本になりました

 「9月にソプラノ歌手、辰巳真理恵としてメジャーデビューのアルバムを出した娘が『小学校1年生の時、七夕の短冊に“歌手になりたい”って書いたんだよ』と話すのを聞いて、ボクも同じ頃『物書きになりたい』という内緒の夢を抱いていたことを思い出しました。5年前の秋に仲のいい編集者から連載のお話をいただいたとき、ためらいなくお引き受けしたのは、そんな気持ちもあったのでしょう。当初は2、3年のイメージでしたが、1冊の本になればいいなと、4年間頑張りました。1600字ばかりの文章ですが、構想を練り、資料を探り、取材してと、ハードな4年間でした」

 --一番の苦労は

 「野菜や魚介類など、季節感のあるものを選ぶのも悩みましたが、一番は情報源の裏を取る作業です。次にそれを文章にして、自分で読んで、『コレを食べてみたいなぁ』『店に行ってみたいな』と思わせるものに仕立てる作業。還暦前の50代後半、このエッセーにかなり時間を割き、ある意味、食を通した自分の半生を振り返ることになりました。旧知の料理人さんや生産者の方々から『いつも読んでいますよ』という声をいただき励みになりました」

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