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【元文春エース記者 竜太郎が見た!】リタ前夫人の対応で見えたゴーン氏の本性 多くの者を力でねじふせ… (2/2ページ)

 いずれもきちんとウラを取らなければならない話だ。しかも世界あちこちで取材しなければならない。そこで一点突破で、当時東京を引き上げてレバノンに住んでいたリタ夫人に取材をかけたのだが、彼女の家族を通じて「いまは取材を受けられない」との返事をもらい、結局考えた末、記事にするのは断念した。

 その後、今年5月、週刊文春紙上でリタ夫人がゴーン容疑者との関係、離婚までの経緯を告白し、個人的にも、6年前のもやもやが晴れた気がした。

 ゴーン容疑者は、そうした取材に対しプライバシーに関わるとし、もしも不都合なことを書けば、法的措置を取る構えを見せてきた。到底メディアが支払えないような損害賠償金額になるのは容易に想像できる。

 そうやって多くの者を力でねじふせてきたゴーン容疑者もいまや首を洗って待つ身の上である。

 ■中村竜太郎(なかむら・りゅうたろう) ジャーナリスト。1964年1月19日生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年から文藝春秋「週刊文春」編集部で勤務。NHKプロデューサーの巨額横領事件やASKAの薬物疑惑など数多くのスクープを飛ばし、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」の大賞受賞は3回と歴代最多。2014年末に独立。16年に『スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ』を出版。

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