記事詳細

【生誕90年・花登筺どてらい世界 ペリー荻野】“ど根性物語”で昼ドラ史上最高視聴率「あかんたれ」 (1/2ページ)

★(5)

 花登筐は「方言使い」の名人だった。

 破天荒な男の商魂物語「どてらい男」、ヌードモデルなど苦労を重ねて歌手として大成する淡谷のり子の半生を描く「じょっぱり」(東北言葉で意地っ張りの意、片平なぎさ主演)、組みひも屋に嫁いだ女性を描く「おくどはん」(京言葉でかまどの意、浅茅陽子主演)、丁稚から劇作家となった菊田一夫の物語「がしんたれ」(関西言葉で意気地なしの意、中村玉緒主演)などタイトルだけでインパクト大。

 方言にはスカした標準語にはない泥臭い雰囲気があり、主人公をねちねちといびって仲間外れ感を出すなどドラマに独特の空気と人間味を出し、視聴者の心をつかんだ。

 1976年に昼ドラマ枠で放送された「あかんたれ」もまさに花登らしいドラマだった。

 明治期の大阪船場の呉服屋を舞台に、先代のてかけ(妾)の子といじめられ、いつも泣いてたあかんたれ(弱虫)の秀太郎(志垣太郎)が丁稚奉公しながら、必死に店をもり立てる花登得意のど根性物語。正妻(小山明子)の跡取り息子、安ぼんこと安造(澤本忠雄)は典型的な道楽者、ふたりの娘(土田早苗、岡崎友紀)や店の者たち、店の金を狙う腹黒者など個性的なキャラクターが次々登場。実母(中村玉緒)との涙の別れなど見せ場もたっぷりで、昼ドラマ史上最高視聴率を記録。続編も作られた。

関連ニュース