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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「聖」》定番のクリスマスソングに異変 「レイプを助長する曲だ!」 (1/2ページ)

 米国では今冬、74年前に作られた定番のクリスマスソングをめぐって論争が起きている。1944年に誕生した「ベイビー イッツコールドアウトサイド(外は寒いよ)」。デートをした帰りに男性の部屋に寄った2人の駆け引きを歌ったデュエット曲で、長年クリスマス前に街に流れ、米国人に親しまれてきた。

 歌のパートは男女で交互に入れ替わる。女性が「もうここには居られないわ」と歌えば、男性は「外は寒いよ」と引き留める。ゆったりしたメロディーに乗って、女性は「本当に行かなくちゃ」「お母さんが心配し始めているわ」と繰り出し、そのたびに、男性は「どうしてそんなに急ぐんだい?」などと、女性を帰さないようはぐらかす。

 だが、歌詞には、女性の「飲み物に何を入れたの?」「答えはノーよ」とのフレーズがあり、「レイプを助長する音楽だ」との抗議がわき起こったのだ。中西部オハイオ州クリーブランドのラジオ局が11月30日にこの曲を流すことを中止し、一部の他のラジオ局も追随する事態に発展した。

 数々の有名歌手がカバーし、レディー・ガガは5年前に男女のパートが入れ替わったバージョンを披露したが、広くは、男性が女性を口説く内容で知られるこの曲にこれまでも批判はあった。ただ、ハリウッドの大物映画プロデューサーの事件を機に、昨年からセクハラ告発運動「#MeToo(私も)」が拡大。MeTooの余波を受け、今年のホリデーシーズンについに放送中止という騒動になったとみられる。

 一方、公正中立な言葉遣いを求める「ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)」の行き過ぎたケースだと放送中止に反発する声も大きく、恋愛ソングをめぐる賛否は、現在の米社会を象徴する“事件”となっているのだ。

 どんな名曲でも、経験や状況によって受け止め方は人それぞれだろう。騒動になって改めて繰り返し聴いてみたが、記者には、女性が本気で嫌がっているような情景は浮かばなかった。ただ、インターネット上のコメントを散見すると、「曲を聴くと、デート中の嫌な思い出がよみがえる」と否定的にとらえる女性も目立っている。