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【男が泣く浅田次郎・時代劇の神髄】高学歴でも孤立する…現代人とよく似た彦四郎 「憑神」 (1/2ページ)

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 困ったときの神頼み。だが、とんでもない神様が自分にとりついてしまったら?! 高倉健主演「鉄道員」の降旗康男監督と木村大作撮影監督が再び、浅田次郎原作作品に挑んだユニークな時代劇映画が「憑神」だ。決まり文句は「あんた、ツイてるね」である。

 舞台は激動の幕末。別所彦四郎(妻夫木聡)は先祖が家康の身代わりとなったことから、以来、「将軍の影武者兼鎧兜の管理」というお役目をたまわった由緒正しい家柄の生まれ。とはいえ下級武士の次男では継ぐ家もなく、彦四郎は婿養子になり、妻の八重(笛木優子)と息子、義父母と暮らしていた。ところがちょっとしたことから離縁されてしまう。

 おまけに昌平坂学問所のライバル榎本武揚(本田大輔)が軍艦頭取まで出世した話を聞き、意気消沈。酔っぱらった彦四郎は、てっきり出世の御利益がある「三囲(みめぐり)稲荷」の分社だと思って、手を合わせたのが「三巡(みめぐり)稲荷」。すると、どんちゃん騒ぎが大好きな商人姿の貧乏神(西田敏行)、「へそが茶を沸かすでごんす」とどすどすと押し出してくる力士姿の疫病神(赤井英和)、そしてついにはかわいらしい死神(森迫永依)までも現れ、憑りつかれた彦四郎は災難続きとなる。

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