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【酒井政利 時代のサカイ目】小室ミュージック、つんくファミリー、SMAP、AKB48… 平成の音楽たちを振り返る (1/3ページ)

 ひとつの時代に幕が降りた今、平成の音楽たちを振り返ってみる。そこには時代と音楽との密接な関係性、いやむしろ音楽が作り出してきた時代性がみえてくるのだ。

 平成を迎えた2年目、昭和の重い殻から抜け出したかのように弾けたのは『おどるポンポコリン』(B.B.クイーンズ)。♪ピーヒャラ ピーヒャラ…とナンセンスな歌詞で歌い踊り、190万枚を売り上げた。テレビアニメ『ちびまる子ちゃん』の主題歌で、社会現象を巻き起こして紅白歌合戦にも出場。

 この時期は、CHAGE and ASKAの『SAY YES』、小田和正『ラブストーリーは突然に』、槇原敬之の初ミリオン曲『どんなときも』など毎年ミリオンヒットが生まれた。原動力は高視聴率ドラマや映画主題歌への起用。

 サビや転調を多用する小室ミュージックは社会現象に。1997(平成9)年には従来のアイドル路線から小室ファミリーに加わった安室奈美恵が『CAN YOU CELEBRATE?』で一気にブレーク。10代から熟年女性までも巻き込んで、ヘア&メークやファッションにアムラー現象が渦巻いた。

 ただこの年、山一証券などの経営破綻でバブルが崩壊。不況が深刻化し始めた。そんな世相を背景に、“wow wow”を繰り返すノリ良くみんなで歌って踊れる曲にかげりが見える。

 楽しいね、カッコいいねというダンスミュージックから、人間の内面を歌う新世代の音楽が台頭してきたのもこの頃。

 女子高生のカリスマと言われた浜崎あゆみが歌姫ぶりを発揮し、宇多田ヒカルの生み出す都会的な新しい音楽が街にあふれ、椎名林檎は異質な存在感で注目を集めた。いわば、さまざまな世界観が混在する音楽シーンになった。

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