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【ぴいぷる】四代目・三遊亭圓歌、全力疾走で恩返し 「落語版400メートルリレー」師から受け継いだ名跡のバトン (1/3ページ)

 この春、三遊亭歌之介から師匠の名跡である四代目三遊亭圓歌を襲名した。先代は『授業中』の「山のあな、あな…」で一世を風靡した“昭和の爆笑王”だ。

 「師匠が80歳を過ぎた頃から、一門が集まった席で『四代目は“のすけ”(歌之介)に継がせる』と公言していましたが、私が『師匠、そんなことおっしゃらないで長生きされてくださいよ』と言うと『バカッ、80過ぎるといつポックリ逝くか分からないんだから、みんなの前でちゃんと言っておく』って、しょっちゅうおっしゃっていました」

 先代が旅立ったのは2年前。ぽっかりと心に穴があいた状態で喪失感が重くのしかかった。精神的なストレスで通夜から四十九日が終わる頃まで下痢が続き、顎関節症も発症した。

 「こんなにも師匠に頼っていたんだな、と。毎晩泣いちゃあ、ハイボールを15杯くらい飲んではベロベロになっていました」

 ある晩、居酒屋のテレビで、平昌オリンピックの女子スピードスケートの金メダリスト、小平奈緒選手のインタビューが流れていた。

 「オランダでの武者修行を終えたときに『心の断捨離ができた』と話すのを聞いて、断捨離はモノだけじゃないんだと気づかされたんですよ。師匠のことは忘れることはできないけれど、弱い自分は捨てていこうと思ってね」

 大きくあいた心の穴が少しずつ小さくなっていった。

 「師匠は高級品ばかりを身に着けていましてね。大島紬、結城に黄八丈と高価な着物が30枚。形見分けをしたんですが、丈が短くて私のひざまでしかないから、着るときは袴をつけてごまかしていますよ。長じゅばんはきょうも着けさせていただいています」

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