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【ぴいぷる】松村雄基、人に生かされた役者人生 スクール☆ウォーズ撮影「山下さんやスタッフが、無我夢中になれる時間作ってくれた」 (2/3ページ)

 何より考えられるだけの時間もなかった。10代終わりごろから10年近く、めまぐるしい日々が続いた。休みは月に1日程度。大晦日と元日に休んでも、三が日から撮影という生活だった。

 代表作「スクール☆ウォーズ」では、不良高校生の大木大助役だった。撮影初日は、教頭の裏切りに怒って殴り込んでいったところ、山下真司演じる主人公の熱血教師に止められてほだされるシーン。半日間、ずっと泣き続けるという撮影だった。

 「山下さんやスタッフが、無心というか無我夢中になれる時間を作ってくれました。今から思うと、そういうことの積み重ねがあって今があるのだと思います」

 作品の反響はすさまじかった。移動のため電車に乗っていると、放映日の翌日にドラマを話題にするのをよく耳にした。

 あるとき、隣の女子高生が「大木大助、泣きすぎだよね」と話をしていた。「でも、台本に書いてあるんだもん」と喉まで出かかった。女子高生までが感情移入する国民的ドラマだったのだ。

 考え方が整理されたのは、舞台に出演し始めた30代の頃だった。

 「映像ではカメラの向こうのことをあまり想像できないんですが、舞台の場合は芝居している向こう側にお客さまがいます。自分が楽しんだり、気持ちよくなる気持ちも必要なんですが、目的は見ていただく方に楽しんでもらうものをやるのがプロなんだということを、先輩の役者やスタッフ、お客さまに教えてもらいました」

 即座に観客の反応がある舞台を経験したからこその目覚めだった。

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