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田代まさし「アンチ覚せい剤の生ける教科書」として地位確立 (1/4ページ)

 お茶の間で人気だった有名人が罪を犯したあと、再び世間に受け入れられるには長い時間と地道な積み重ねが求められる。しかし田代まさしの場合、4度の逮捕と2回の懲役は、軽やかな笑いという彼の芸風に深く傷を付け復帰を難しくした。ところが、ネット番組という、彼の全盛期には存在しなかったメディアが登場したことで、田代は新たな芸風を獲得しつつある。イラストレーターでコラムニストのヨシムラヒロム氏が、NHK Eテレに出演を果たした田代まさしがネット番組で得たものについて考えた。

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 一流芸能人であっても、身を持ち崩す可能性がある。自らを商品とする職業は危うい、一寸先は闇だ。

 ある芸能人がピエール瀧のニュースに対して、「芸能人は宝くじが当たったようなものなのに……」と言っていた。数年前からテレビに出戻りしたヒロミは「色々な仕事をやったけど芸能人が一番儲かる。身一つでできるしね」と語る。

 以上の発言から、売れっ子芸能人は夢のような生活を送っていることがわかる。しかし、当たり券を自ら放棄する芸能人も多い。過去、何人もの失落者を見てきた。そのなかで最も衝撃的だった人物の1人が田代まさしだろう。

 不良から成り上がり、全盛期には夕方ニュースのキャスターまで務めていた。しかし、2000年の盗撮で書類送検された報道をキッカケに急転直下で転がり落ちていく。2001年には覚せい剤取締法違反で逮捕。その後、同じ罪を3度も重ねる。田代は刑務所に計7年収監され、メディアからも消えた。

 2014年に出所、罪を償ったとはいえテレビ復帰は難しい。ところが、意外な形でテレビに登場する機会を得る。2016年に清原和博が覚せい剤取締法違反で逮捕された際、薬物の恐ろしさについて、身を以て体験した有識者としてコメント。以後、「芸能人と覚せい剤」の専門家・田代は時折メディアに現れた。しかし、そこには過去「小道具の天才」と呼ばれた面影はない。淡々と薬物の怖さについて語るだけ。

NEWSポストセブン

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