記事詳細

【ぴいぷる】柿澤勇人、挑み続ける芝居の迷宮 人間国宝の家系に育ち、蜷川幸雄氏から“地獄の薫陶” 舞台「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」主演 (1/2ページ)

 「マネジャーから居酒屋に呼ばれ、怒られるのかなと思ったら『三谷(幸喜)さんが一緒にやりたがっている』と。信じられなかったですね」

 主演する舞台のチケットは即日完売、いま最も勢いがいい次世代のミュージカルスターだ。この若き才能に名監督から願ってもみないオファーが来た。

 きっかけは、昨年出演したミュージカル「メリー・ポピンズ」。主人公の親友、バート役の熱演だった。

 「風変わりで、天真爛漫で、天才肌で、自己中心的で、ナイーブで。心に闇を秘める若き名探偵(ホームズ)を演じられるのは、若い頃のレオナルド・ディカプリオか、今の柿澤さん」。三谷監督にこう言わしめたほど。

 この次世代のスターを主人公として描く“三谷劇場”は、舞台「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」(9月~)。柿澤は、相棒となるジョン・H・ワトソン(佐藤二朗)と出会い、事件に挑む若き日のホームズを演じる。

 ミュージカルとは違うストレート・プレイ(会話劇)の主演は初めてだが、「歌と踊りという技術がないところで、いかに戦えるかは自分に課してきたこと」と気合十分。

 「(海外ドラマの)『SHERLOCK/シャーロック』を見たり、小説を読んだり。癖や特技、しぐさは勉強になる。でも、あまり既存の資料には捉われず、自分なりのホームズを演じたい」と語る。

 曾祖父の清元志寿太夫は浄瑠璃の語り手、祖父の清元栄三郎は三味線奏者。ともに人間国宝という家系に育つ。

 「曾祖父はお酒が好きでよく飲みましたが、翌日の舞台はちゃんと声も出る。歌舞伎座で歌えば前の通りまで聞こえたという伝説もあります。僕も朝まで飲んでも喉がつぶれないのは、曾祖父のおかげかもしれません」

 子供の頃の夢はサッカー選手だった。強豪校の都立駒場高校へ進学し、芝居など興味もなかった。それが高校の課外授業で劇団四季の「ライオンキング」を観劇した際、衝撃が走った。

 「こんな世界があるんだ…やってみたい」

関連ニュース