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【新橋のネクタイ巻き TV視てますか?】震災のPTSDと向き合う製作姿勢が見る側に伝わる フジテレビ月9「監察医 朝顔」 (1/2ページ)

 そろそろ重い腰を上げて、フジテレビの月9『監察医 朝顔』のことを書こう。

 時任三郎と上野樹里が父娘。NHK大河『江・姫たちの戦国』で時任は浅井長政、上野は長政とお市の方との間の三姉妹の三女だった。でも長政は三姉妹がまだ子役の頃に自害。なので上野にとって時任は“まぶたの父”。こういうのは、大河ファンにはたまらない。

 この父娘、『朝顔』では2人暮らしだ。母(石田ひかり)は8年前、実家のある東北の沿岸部の町に上野(役名が朝顔)と帰省したさい、大津波に遭い、石田だけ行方知れず。時任は刑事で、今も非番の日などは妻を捜しに東北へ向かう。

 上野は震災当時、遺体の検視に当たっていた山口智子に感化され、法医学の道へ。今は山口が主任教授の法医学教室に勤めている。教室には刑事の“まぶたの父”が頻繁に出入りするが、そこはドラマだから仕方ない。

 その父娘が初回のラスト、(三陸鉄道の?)小さな駅に降りる。突然、上野の身体が硬直する。PTSDだが、見守るしかない時任。この場面、本当につらかった。つらかったが、上野と同世代がメイン視聴者層である「月9」ならばこそ、ごまかさずにきちんと向き合おうとする制作姿勢が見る側に伝わった。こちらも目をそらさず、しっかり見続けようと思った。

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